ペルソナ・カスタマージャーニーマップに関する疑問を解決

公開 : 2021.09.08  最終更新 : 2021.09.09
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先日開催したオンラインセミナー「実践で違いを生むUX知識『カスタマージャーニーマップの本質とは?』」では、セミナー中・終了後とも多くのご質問をいただきました。

多くの方の参考になりそうな良いご質問が多かったので、回答・公開できるものをピックアップしてここでご紹介します。
(なお、ご質問の文言は当社で編集しています)

セミナーの動画や講演資料も下記のページでご紹介しています。
資料公開|実践で違いを生むUX知識「カスタマージャーニーマップの本質とは?

ペルソナやジャーニーマップ作りに時間をかけるべき?

ご質問
ペルソナ作りが難しく、いつも中途半端なユーザストーリーで終わってしまいます。
ペルソナやカスタマージャーニーマップは、どのくらいの時間を割いて作り上げるものなのでしょうか?

回答
正解があるわけではありませんので、状況に応じて必要な時間を使っていただくのが良いかと思います。一般的にも1日で一気に作り上げるケースもあれば、数ヶ月かけてじっくり検討するケースもあり、さまざまなようです。
弊社の場合は、ワークショップを開催して参加者の持っている情報から1~2日間でペルソナを、5日間程度でジャーニーマップを作るというケースが多いです。

一方で事前にリサーチや観察を行い、その結果をもとにペルソナ・ジャーニーマップを作る手法もあります。
事前調査を行う場合、調査だけで数週間〜数ヶ月かけるケースもあるので、その結果を取り入れてから仮説を立て、ペルソナ・ジャーニーマップを作るとなると、かなり多くの時間がかかることもあります。

自分とはかけ離れたペルソナをうまく扱うコツは?

ご質問
自分とはかけ離れた(想像も難しい)人物像をペルソナとしなければならない場合に、上手くやるコツは何かありますか?
作成したペルソナになりきって考えられない部分が出てきた場合、自分の想像でThinkやInsightを考えても良いのでしょうか?

回答
仮に「自分に近い」と思うペルソナでも、完全に自分自身の想像のみで人物像を作りあげたり、ThinkやInsightを書き出したりするのは意外と難しいと思います。

ペルソナを作る際は、自分と属性が近いかどうかに関わらず、自分自身以外でペルソナに近い人物がいないか探してみて、その人をイメージしながらペルソナとして必要な情報を肉付けしていくのは有効だと思います。
周りにペルソナに近い方がいらっしゃれば、参考までに「こんな時ある?」と聞いてみたり、同僚の意見を聞いてみたりするのも有効な手段かと思います。
自分の想像だけだと考えが偏ってしまう可能性がある場合は、複数名で同じペルソナになりきって発想するなどの方法もあります。

そのほかには、公開されている調査データなどから情報を収集し、具体的な人物像をイメージできるように努めるという方法や、自社サービスに関するジャーニーマップを作る場合は既存ユーザーのデータを参照して、事実に基づく人物像をイメージするという方法なども考えられます。

自分自身が体験してみることが可能なものであれば、想像だけに依存せず、現場に行ってみるとか、ロールプレイを行ってみるという方法もあります。車椅子に乗ってみる、お腹に重りを付けて妊婦さんの苦労を体感してみるなどがその類ですね。

なお、ジャーニーマップはあくまで「仮説」ですので、正解があるわけではありません。
セミナー内でも紹介した通り、一旦仮説によるジャーニーマップが完成した後でも、可能であれば現場を体験してみるなどの検証を行い、ジャーニーマップを更新していくことをオススメします。

ペルソナの「Think」と「Insight」はどう違う?

ご質問
カスタマージャーニーマップのテンプレートの「Think」と「Insight」の違いがあまり明確にわかりませんでした。Thinkを上位概念化したものがInsightに書かれているようでしたが、どのような関係でしょうか?

回答
「Insight」は「洞察」という意味をもちますが、セミナー内でご紹介した使い方の場合は「ユーザーが無意識に持っている欲求」や、より簡単な言葉で置き換えると「ユーザーの本音」というイメージで捉えるとわかりやすいと思います。

たとえば新商品購入までのジャーニーマップで、ユーザーの行動が「商品について調べる」。思考が「もっと詳しく知りたい」であったときに、そのインサイトとしては、「知らないものへの不安」があると考えられます。
(これは「ユーザー自身も意識していなくても、実は不安が起点となってこういう行動につながっているのではないか」というようなジャーニーマップ作成者の「洞察」によって見出されるものだといえます)

ジャーニーマップの「DO」の粒度はどの程度にすべきか?

ご質問
カスタマージャーニーマップを作成する際に「DO」の粒度はどの程度にすべきか基準はあるのでしょうか?

回答
セミナー内でもご説明した通り、ジャーニーマップに万能なフォーマットはないので、目的に応じて作り方も自ら最適なものを考える必要があります。「DO」の粒度に関しても同様です。

例えば、商品・サービスに関連する幅広い体験の中で、ユーザーが何を感じているかを大まかに把握したい場合は、かなり広い視点で「DO」を設定するのが適しているといえます。
一方で、特定のUIに関する問題点を見つけたいといった、ユーザー体験の細部に目を向けることが重要なケースの場合は、できるだけ細かい粒度で「DO」を設定する必要があります。

DOの粒度を粗いものから細かいものまで段階的に作ってみるのも良いと思います。

複数人の関係性をひとつのジャーニーマップに盛り込める?

ご質問
例えばマッチングアプリのように「探す側」と「待つ側」の2人のペルソナがある場合、
この2人のカスタマージャーニーマップは分けて表現すべきですか? 2人の関係性とかも表現するには同じマップで表現すべきですか?

回答
あくまでもペルソナごとのジャーニーマップを作る(一人物像の行動や思考の可視化をする)ものなので、「分けて表現」すべきです。
2人の関係性を表現したい場合、それぞれのジャーニーマップのDOが共通になるはずですので、関係性に関するThinkやInsightは得られるはずです。

複数のジャーニーマップを作る場合、何からはじめるべき?

ご質問
広い層をターゲットにしている場合は、自分が想起しづらい人(遠く離れた属性の人)からピックアップしてカスタマージャーニーマップを作るのが効率的でしょうか?

回答
セミナーの中でも少し解説しましたが、広い層をターゲットにしている場合、全てのジャーニーマップを作るのは現実的ではないケースもあります。その場合、重要なものから作るべきだといえます。
(ご質問いただいたようにジャーニーマップを作る人を基準に「自分から属性が近いか・遠いか」で作成順序を考えるのはあまり意味がないのではないかと思います)

商用サービスに関するジャーニーマップの作成であれば、ある程度事前にメインターゲット層・サブターゲット層などの想定もあると思いますので、優先順位をつけるならメインターゲット層にあたるペルソナから取り組むのが良いと思います。

一方で、公共のサービスのように万人が使えることが大切なものに関しては、もっとも配慮してあげなければならない層(例えば子どもや高齢者など)を優先して作るのが良いと思います。

ペルソナを使ったプロダクトの成功事例はありますか?

ご質問
ペルソナを使ったプロダクトの成功事例などあれば教えてください。

回答
ペルソナの概念はUXデザイン、プロダクト開発だけでなくマーケティングの世界でも一般的になってきています。したがって、多くの成功事例があるかと思います。
弊社の公開されている事例では下記のものがあります。ご参照ください。

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